シーバスルアーの選び方

☆ チェックポイント


○ マッチザベイト

 マダカ(シーバス)は肉食魚であり、ボラやハゼなどの魚みならず、ゴカイ、カニ、エビなども捕食します。 その場その季節のマダカがメインで捕食しているベイトのサイズにルアーのサイズを合わせることを、マッチザベイトといいます。

 例えば、春のバチ抜けシーズンに水ゴカイ(昔ハゼ釣りに使われたエサ)が大量に抜けており、マダカがこれを捕食している場合、9〜12cmの細長いルアーを使用したりします。 また、夏に6〜8cmくらいのボラの稚魚をマダカが捕食している場合、7cm前後のルアーを使用するなど、できるだけベイトに近いサイズのルアーを使用した方が釣果に結びつく可能性は高いと言えます。

 ただこれにも限度がありまして、例えば2〜3cmの稚魚を狙ったボイルが出ている場合、2〜3cmのルアーを使用したくても、こんな小さいルアーはシーバスロッドで使えません(笑)。 使えるのはメタルジグくらいでしょう・・・。 このサイズのルアーを使おうと思うと、メバルやアジに使われる柔らかいロッド、細いラインが必要になりますが、それではシーバスの60cmオーバーは獲れる確率が低くなってしまいます。

 実はシーバスという魚に関しては、ベイトとルアーのサイズが多少異なっても食ってくることが多いんですよね。 例えば、ベイトが4〜5cmの時でも、7〜9cmルアーで普通に釣れたりします。 逆に水ゴカイなど長細いバチがベイトの時でも、寸胴な7cmルアーでも釣れるので、マッチザベイトを厳密にする必要はないです。

 しかし、やはりベイトに近いサイズのルアーの方が食いがいいのはあります。 ルアーに関しては小は大を兼ねるので、港湾部中心ならルアーはミノーなら小さくて7〜9cm、バイブレーションなら5〜7cmくらいのサイズから揃えておくと良いです。 河川なら小さくて9〜12cmくらいのミノーからが、飛距離との兼ね合いもありちょうどいいでしょう。

 ただこれも例外的なケースもあります。 過去に釣行した際に、3〜4cmのボラの稚魚を狙ったボイルが頻発していましたが、この時はどんなルアーを使っても無視されてしまいました(泣)。 そこでダメ元でアイマコモモSF-125(12.5cm)を使用したところ、一発で食ってきたことがありました(笑)。 なので「ベイトが小さいから、小さなルアー」と固執しない方がいいですね(^^;


○ 攻められるレンジ別に揃えたい

 釣具店に行くと星の数ほどルアーが置かれているのでどれを選択するか迷うところですが、基本的には攻められるレンジ(深さ)別にルアーを揃えていきたいですね。

 例えば水深3〜4mほどの釣り場に行く場合、水面直下を攻められるシャローランナー、水面下50cmほどを攻められるフローティングミノー、100cm以下を攻められるシンキングミノー、200cm以下を攻められるバイブレーション・・・のようにして、ルアーを揃えて持って行くと良いです。 こうすることで釣果が出る確率は高くなりますし、その日その時間のシーバスが居るレンジも把握できます。

 各ルアーには得意なレンジが設定されています。 次項、シーバスルアーの種類にて、簡単に解説していますのでまたご覧下さい。

◇ ルアー選択の一例

 これは私が、7月に三河湾港湾部に釣行した時、実際に持って行ったルアーです。 水深は最大3〜4m程度で主に攻める場所は水深1〜2mのシャロー、ベイトは5〜10cmのボラの稚魚およびハゼを想定しています。 ただし実際のところは、色違いや予備でこの他にもいくつかルアーを持って行きます。


(1)TKRP "9/12"(タックルハウス)・・・水面を探るトップウォータープラグ

(2)ベイクラップ90(ダイスルアー)・・・水面直下30cmまでを探るシャローランナー

(3)K-TENブルーオーシャン BF75(タックルハウス)・・・水面下30〜60cmを探るフローティングミノー

(4)ワンダー80 ESG(ラッキークラフト)・・・水面下40〜80cmを探るシンキングペンシル

(5)アスリートミノー7S(ジャクソン)・・・水面下50〜100cmを探るシンキングミノー

(6)ローリングベイト66(タックルハウス)・・・水面下60〜150cmを探るバイブレーション

(7)マール・アミーゴII 65mm(マリアオフィス)・・・水面下100〜200cmを探るバイブレーション


 シャロー中心なのであまり潜らないルアーがほとんどです。 水深のあるポイントに行く場合は、スピンテールジグや重いバイブレーションなどに変わります。



○ ルアーカラーの考え方

 釣具店に行くと、同じルアーでもすごいたくさんの種類のカラーが存在してて、どれにすべきか迷うことがあるかと思います。 イワシカラーだけでもマイワシとカタクチイワシで分かれていたり、正直こんなにいらんだろ、と思うのですが・・・(^^;

 ルアーのカラーで釣果が変わるかどうかですが、これは人によって意見が分かれるところです。 私としては、「時と場所によって、変わるときもあれば変わらないときもある」としか言えません(笑)。 実際、シーバスがウヨウヨ溜まっていて高活性な時には、どんなルアーを投げても簡単に釣れるので、カラーはほとんど影響しないこともあります。

 私のルアーカラーの考え方としては、キラキラ反射するホログラム系(リアルカラー)と、非常に目立つ蛍光系 + パール系(アピールカラー)の2つがあれば、ほとんどのパターンに対応できると思っています。 ベイトがイワシだからといってイワシカラーを選択する必要もなく、アユカラーでもボラカラーでもいいわけです。 ルアーメーカーの人には申し訳ないですが・・・(笑)

◇ リアルカラー

 まずレッドヘッドホロやマイワシホロなどのホログラム系ですが、これはキラキラ光を反射するため、明るい時間や常夜灯付近などの明るい場所、また潮が澄んでいるときなどに有効だと考えて使っています。 この条件下でベイトがボラなどの魚であるときには特に強く、またジャーキングなどのアクションを入れる場合にも非常に強いカラーとなっています。

 まあ、レッドヘッドホロをリアル系と呼ぶのは抵抗がありますが・・・(^^;

◇ アピールカラー

 次に蛍光イエローチャートやレッドヘッドパールなどのアピールカラーですが、これは灯りが無く真っ暗な場所、濁りがきつい場合なんかに有効と考えて使用しています。 特に蛍光色はわずかでも紫外線が照射されるとぼわっと発光しますので、極めて目立つ色となっています。 新月の深夜などに見せて食わすのには有効なカラーです。 こんな色の魚居るわけがないのに、なぜか釣れるのが面白いところですね。

 この2つのタイプのルアーを状況に応じて使い分ければいいと思います。 しかし新月で真っ暗であってもイワシカラーで釣れたり、満月で超明るいのにチャート系で釣れることもあるので、これも固執するのは良くないですね(^^;

 その他、アクションがウォブリングかローリングか、攻めるレンジはどうかなどによってカラーを使い分ける考え方もありますが、初心者向きでは無いので割愛いたします。



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