初めてのシーバスリーダー選び

☆ チェックポイント


○ PEラインにショックリーダーは必須

 マダカ(シーバス)釣りで細いPEラインを使用する場合、基本的にはショックリーダーという、ナイロンまたはフロロカーボンのモノフィラメントラインを先端に結節しなければなりません。

 PEラインは擦れに非常に弱く、障害物に触れてしまうと簡単に弱ってしまいます。 またマダカにルアーを飲み込まれた場合、マダカのヤスリ状の歯でラインが傷つけられることがあります。 そのため、PEラインの先端を擦れに強いナイロンまたはフロロラインにして保護します。

 また、着水時のサミングミスでドボンと着水させてしまった場合、リーダー無しだと高確率でフックがラインを拾ってしまいますが、リーダーが存在する場合はそのようなケースは激減します。

 なにもショックリーダーを使用するのはPEラインに限ったことではなく、細いナイロンメインラインを使用し、リーダーとして太いフロロラインを使用するケースもあります。 かつてはナイロン同士でも結びやすい、テーパーライン(先端と後端で太さが変わるライン)のショックリーダーも売られていたものですが、今でも売ってるのかな?


○ どうやってPEと結節するの?

 PEラインとリーダーの結節方法ですが、PEラインは結節力が低いため、ナイロン同士でよく用いられる電車結びなんかでは簡単に解けてしまいます。 そのため専用の結び方を習得することが必要になってきます。

 PEラインとモノフィラメントラインの結節方法は非常に数多くあり、迷うところです。 私も「ビミニツイスト + 電車結び」「ファイヤーノット」など色々試しましたが結局、FGノットという結び方に落ち着いています。 ガイド抜けは抜群によく、また耐久性も高いです。 FGノットはGoogleで検索するとたくさん出てくるので、検索してみて下さい。

 最近はFGノットを行うための小道具なんかもたくさん販売されていますね。 ゴム製の巻き付け具、潤滑液、果てにはなんとかノッターとかいう高価なものまで・・・。 でも私は、「手袋」と「唾液」しか使いません(笑)。 自室で組むときは唾液の代わりにワセリンやシリコンスプレーを使ったりしますが・・・(^^;

 FGノットで大変なのは編み付けなのですが、私はにしだ君とスズキ君のページ(無断リンクすみません)の、「昔」 -> 「SFノット・失態釣り師弐号流」で紹介されている方法で編み付けを行い、その後はFGノットの通常の手順(ハーフヒッチ→締め込み)で行っています。 これなら、道具はほとんど必要ありませんね!本当に素晴らしい記事です。 またSFノットはFGノットより早く作ることができるので、釣り場で素早く組む必要があるときに重宝します。

 PE0.8〜1号なら編み付けは12セットくらい、1.2〜1.5号なら10セットくらいが良いと思います。 最初は10分くらいかかるかもしれないですが、慣れれば5分ほどで出来ると思います。

 FGノットはけっこう長持ちしますが、何度もショックが加わるとノットが痛みます。 特にSFノットはリーダー側の結び目が極めて痛みやすいので、頻繁にチェックすることをおすすめします。


○ スナップとの結節は?

 リーダーとスナップの結節ですが、これはパロマーノットが抜群に優れています。 作った輪に対象物をくぐらせる必要があるのが難点ですが、スナップを使用する場合は簡単ですね。 是非ともおぼえておくことをおすすめします。

 ルアーに直結する場合は漁師結びが良いと思いますが、漁師結びは外部から衝撃が加わるとあっさり解けてしまう欠点がありますので、結び目には注意を払った方がよいでしょう。 クリンチノット、ユニノットは弱いのであまりおすすめしません。


○ ナイロンか、フロロカーボンかどっちにするか・・・?

 ナイロンとフロロカーボンは見た目は似ていますが、やや異なる特性を持っています。 直線引っ張り強力はナイロンのがわずかに優れているようですが、大差はありません。 PEラインの選び方で乗せた表をもう一度掲載します。

  比重 感度(伸び率の低さ) 耐久性(耐紫外線・吸水) 糸グセのつきにくさ・しなやかさ 根ズレ強さ
ナイロンライン 1.14 △ (基準) △ (基準) △ (基準) ○ (相対評価)
フロロカーボンライン 1.78 ○ (ナイロンより伸び率が小さい) ○ (吸水劣化・紫外線劣化しにくい) × (非常に糸グセがつきやすい, 硬い) ◎ (根ズレに対して非常に強い)

 まず根ズレについてはフロロカーボンのがやや有利です。 そのため、障害物が多く頻繁に根ズレを起こすような場所では、フロロカーボンがリーダーとして適しています。

 比重についてはナイロンの方が低く、またしなやかであるため、ルアーの動きを阻害しにくいです。 そのため太いリーダーを使いたい場合や、リーダーを長めに取る場合はナイロンの方がいいですね。 ただしナイロンは劣化しやすいので、何度も使用せずにこまめに交換した方がいいでしょう。

 衝撃を吸収するという点では、伸び率が大きいナイロンの方がやや有利ではあります。 感度については伸び率の小さいフロロの方が優れていますが、そもそもリーダーは短いので感度に大きく違いが出てくることはないと思います。

 んで、ラインの価格ですがフロロはナイロンより高いです。 ただし、ルアー用ショックリーダーとして売られている製品では大きい価格差は無いようですが・・・


○ リーダーの強さは?

 リーダーの強さですが、これはPEラインと同等以上の強さを持つラインを使用します。 例えばPEラインに18lbの表記がある場合は20lb以上、23lbの表記があれば25lb以上のリーダーを使用したりします。 ただしあまりに太いリーダーにすると、ルアーの動きが悪くなりますので注意が必要です。

 海釣り用ハリスなど号数表記だけのラインの場合でも、簡単に計算できます。 だいたい「1号 = 4lb」となりますので、4号は16lb、5号は20lbですね。

 ただ私は基本的にPEラインのポンド表記は信用していませんので(笑)、単純に「PEラインの号数 x 3」より大きい号柄のラインを選ぶことが多いですね。 ラ○ラとかパ○ープロとか、号数のわりに盛りすぎな感じがして全然信用できん・・・(^^;


○ リーダーの長さは?

 リーダーの長さは、釣りに行くフィールドによって異なってくると思います。 例えば障害物が全く無いような場所では30cmでもいいですし、障害物だらけの場所では200cmくらい取りたいこともあります。

 リーダーを長めに取っておくと、マダカをランディングするときにリーダーを掴んで抜き上げることができますので便利です。 PEラインだと手が切れますからね(笑)。 また私のホームポイント周辺はフジツボやらカキ殻やらゴロタ石やらで障害物だらけの場所がほとんどなので(泣)、 リーダーは180cmくらい取っています。 傷ついたところから切り捨てていき、120cmくらいまで短くなったら交換してます。


○ その他のチェック項目

 リーダーはリールのスプールに巻き取ることが多いので、巻きグセがついてしまいます。 そのため引っ張ることで簡単に糸グセが取れるラインが望ましいですね。 ただ、これは購入してみないとわからないですが・・・

 ルアー用ショックリーダーは、巻きグセを抑えるためか馬鹿でかいスプールに巻いて出荷されている製品も多いですね。 しかしあんなの、釣り場にまで持ち歩きたくありません(笑)。 釣り場に持ち出す場合はスプールの小さい製品の方が向いています。 その点、海釣り用ハリスはポケットに入れて持ち運ぶことがちゃんと考えられてる製品が多くて感心しますね。

 ルアー用ショックリーダーはスプールが無駄に大きくて価格がボ・・・な製品も多いですので(笑)、海釣り用ハリスも選択肢に入れるといいですね。 ただしナイロンハリスと、6号以上の太さのハリスは売られていることが少ないので、その場合は仕方なく?ルアー用のショックリーダーを購入しましょう(^^;


○ では、具体的なおすすめリーダーは?

 実際に私が使っている商品を紹介いたします。 ただし、実際に購入されて「これ、使えねー!」とかいうことになっても、とうぜん一切責任は取りませんのでご注意下さい。

モアザンリーダー X’treme TYPE-N(ダイワ)

 ダイワのナイロンリーダー。 以前の名称は「モアザンショックリーダー Type.N」でしたが、名称が変わったようです。

 正直、ダイワのラインには良い思い出がないのであまり期待してなくて、単に安かったから買ったのですが(笑)、これはなかなか良かったですね。 25lbを使用していますが、ナイロンらしい非常にしなやかなラインで、ルアーの動きが阻害されにくいです。 にも関わらず、根ズレに対しても強く、90UPのソウギョに木杭に回られてしまった際にも、傷一つつきませんでした。

 今までに60UPのナマズ、90UPのソウギョをこのリーダーでガンガン釣り上げていますし、50cm弱のクロダイの高い足場からの抜き上げも問題なかったです。 なんでシーバスじゃないの?とは聞かないで下さい(^^;

グンター(ユニチカ)

 ユニチカの汎用ナイロンハリス、グンターです。 古めかしい、昔から変わらないデザインがたまりませんね(^^;

 ナイロンハリスということもあり価格も安く、リーダーとしての根ズレ強さもなかなかのものです。 スプールの大きさも適正だし、なんとなく紫外線を遮ってくれそうなケースに入ってるのもポイント高いです(笑)。 結節力が強いため、緊急時にSFノットを使用する場合でも安心です。

 ただしファイヤーラインなどコーティングが厚いPEラインでFGノットを組む場合、ズルズル滑って締め込みがやりにくいです。 そのため締め込んだ後も抜けないかどうかしっかり確認した方が良いです。

トヨフロンスーパーLハード(東レ)

 東レの海釣り用フロロカーボンハリス。 数あるフロロハリスの中でも廉価なハリスで、釣具店でも定価の半額近くで売られていることが多いです。

 やや硬質なラインですが、根ズレに非常に強く、ショックリーダーに非常に向いているラインです。 私はエサ釣りでもLハードを使用することが多く、相当気に入っています(笑)。 ただ結節力はやや低く、糸グセはそんなに取れやすくないです。 根ズレに対する強さよりも、結節力・糸グセの取れやすさを重視する場合は「トヨフロンスーパーL・EX HYPER」をおすすめします。

 5号までしかラインナップが無いのが少しさびしいですね。 あと、「トヨフロンLハード」からアップグレード、てゆうか値上げされてしまったので、価格面での優位性は薄れてます(泣)。 「トヨフロンL-SE」なる廉価な製品も出てますが、こちらは根ズレに弱いのであまりおすすめできません。


 紹介できるリーダーはたったこれだけです。 これらよりおすすめのラインもあったのですが、みんな廃盤になっちゃったので・・・(^^;



 色々書きましたが、ショックリーダーとして売られている、または海釣り用ハリスとして売られている商品ならまず問題ないです。 少なくとも、FGノット + パロマーノットで使用する分には問題ないですね。 SFノット、ファイヤーノット、クリンチノットなどだと、結び目がすぐ解けたり、折り曲げたところから破断するようなリーダーもありましたが・・・


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